「卵を1日2個以上食べていけない」は嘘
「卵は1日に2個以上食べていけない」という決まりは世間一般に言われている。それは、高コレステロールによる病が発症すると恐れられてるからだ。だがもし、2個以上食べたらどうなるのか?2個以上食べる人は少なからずいると思うが、その人が実際に体に悪影響があったと聞いたことがあるだろうか?周りにいる人と卵を食べたのかどうなのか聞くことがまずないから、悪影響があったと聞くことがないかもしれないが、私自身も聞いたことがない。率直に言う。「卵は1日に2個以上食べても大丈夫」である。
なぜ「2個以上食べていけない」が広まったのか
1913年ニコライ・アニチコワが、卵が人体に与える影響を調べるため、卵を対象に研究が進められており、その検体としてウサギが用いられていた。内容は、ウサギに卵を食べさせる、といったシンプルなものであった。その研究の結果、ウサギの血中にコレステロールが多量に取り込まれ、動脈硬化の因果関係が証明された(しかしウサギなどの草食動物は、コレステロールを蓄えようとする働きがあるため有意な結果ではない)。それから、卵に対する誤解が生まれてしまった。実験後、この研究にウサギを用いたことが間違いだと分かったが、そのころには日本に報告がされ、その報告を取り消すことが間に合わなかったらしい。
その後、日本でも卵の研究がされ、1980年にヒトに卵を10個与える実験がされた。その結果、卵を食べないヒトと比較し、コレステロール値に差がなかったことが分かった。最近では1990年からはじまった研究(10年間のモニタリングなど、2006年に終了)で、卵を食べても発症する可能性はないと結論づけられた。
さらに、卵を食べることによって、血中悪玉コレステロール値を下げ、善玉コレステロール値を上げることが分かった。それだけでなく、免疫力を上げるなどと体に良い作用が多く、「1日に2個以上食べていけない」の逆、「食べたほうがよい」と最近になり判明した。
参考